少人数で運営されている企業では、社長が直接採用面談を行うことが多くなります。

しかし、問題社員になるか否かのポイントになる
候補者の「責任感」「業務能力」「コミュニケーション力」「心身の健康状態」
といった重要な点を面談中に見抜けない場合が少なくありません。

また、候補者の経験や自社の人手不足を理由に、「この人なら何とかなるだろう」
とかその人の良い点などポジティブな情報ばかりに目を向けてしまうことが多いのです。

とは言え実際働きだすと見えてしまうのはその人の欠点だったり、至らない低いポイントにしか目がいかないことが圧倒的に多いのです。

これが結果として、後に様々な問題を引き起こすことになります。
即戦力を求めるあまり、潜在的な問題を見逃すことは、
企業の雰囲気や他の社員のモチベーションに悪影響を及ぼす要因となります。

少人数企業の社長は、多くの場合自身が「能力の高い人」であるため、
採用した社員も同様に成長してくれると信じがちです。

しかし、実際には入社後に自ら至らない部分を改善できる人材は少なく、
その結果、社長や他の社員とのトラブルが生まれやすくなります。

社長が問題のある社員に時間を取られ、企業全体に悪影響が広がることも珍しくありません。
問題の本質を見極めることができないまま採用を進めると、
長期的には結局多くの時間と労力を浪費することになります。

少人数の企業の社長は、しばしば「面倒見が良い」心情から候補者を選ぶ傾向があります。
「こんな小さな会社に来てくれた」と感じることで、至らない点に目をつぶってしまうことが多いのです。この姿勢は人として素晴らしいものですが、結果的に企業に悪影響を及ぼすことが多いです。

ですから採用のプロセスにおいては、より客観的な視点を持つことが求められます。
クライアントと話をする中でも、大半の時間が問題社員の影響についての議論に費やされることが多く、
採用時の見極めの重要性が浮き彫りになります。

次回のブログでは、採用の失敗を防ぐための具体的な方法についてお伝えします。

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